バイトなどを含めて、未成年者を雇入れている企業は多いと思います。成人と未成年では、処理上何がちがうのでしょうか?
労働基準法上の未成年の区分と制限
労働基準法上、何時以降の勤務がダメとか色々制約がある未成年。具体的には労働基準法では、年齢によって「未成年」「年少者」「児童」の3つに区分しており、満18歳未満の者は「未成年」(2022年3月までは満20歳未満)、 満18歳未満の者「年少者」、 満15歳に到達した日以後最初の3月31日が終了するまでの者「児童」と区分されてます。
この区分で原則、児童は労働が許可されていない状態であり、そのほかの未成年も各種制限があります。
2022年4月に民法の成年年齢が18歳になったので、労働基準法の「未成年者」も満18歳未満になりました。そのため、今は「未成年者」と「年少者」は年齢の上では同じ範囲です。ただ、下の表のとおり適用される条文(保護の中身)は別々です。
| 名称、年齢 | 保護規定 |
|---|---|
| 未成年者(満18歳に達しない者) ※2022年3月までは満20歳 | ・ 未成年者の労働契約締結の保護(第58条) ・ 未成年者の賃金請求権(第59条) |
| 年少者(満18歳に満たない者) | ・ 年齢証明書等の備え付け(第57条) ・ 労働時間・休日の制限(第60条) ・ 深夜業の制限(第61条) ・ 危険有害業務の就業制限(第62条) ・ 坑内労働の禁止(第63条) ・ 帰郷旅費(第64条) |
| 児童(満15歳に達した日以後最初の3月31日 が終了するまでの者) | ・ 使用禁止(第56条) (一部例外あり) |
未成年者の年末調整は必要?違いは?(税法上)
ですが、税務上はどう違うのでしょうか?
所得税は年齢関係なし
所得税は年齢とは無関係に課税されますので、たとえ未成年者であっても、課税される所得があれば年末調整や確定申告に関する手続をしなければいけないようです。
それなら、なぜ源泉徴収票には未成年の欄があるのでしょうか。
住民税は未成年で、一定所得以下は非課税となる
それは、住民税が異なるようです。
令和5年度課税より、賦課期日(その年の1月1日)現在で、18歳未満の方が未成年者となり、適用されます。
富田林市「成人年齢引き下げに伴い個人住民税における非課税判定の年齢が変更されました」
未成年者は、前年中の合計所得金額が135万円以下なら住民税(均等割・所得割とも)が課税されません。この基準を給与収入に換算すると、住民税の給与所得控除の改正により、次のように変わります。
| 給与収入だけの場合の目安 | 令和8年度分 (令和7年中の給与) | 令和9・10年度分 (令和8・9年中の給与) |
|---|---|---|
| 未成年者(合計所得135万円以下で非課税) | 204万4千円未満 | 209万円以下 |
| 未成年者以外・扶養なし(仙台市の例:合計所得45万円以下で非課税) | 110万円以下 | 119万円以下 |

令和9・10年度分は、給与所得控除の最低保障額が65万円から74万円(69万円+5万円の特例)に上がるため、給与収入74万1千円以上219万1千円未満の人は「給与収入−74万円」が給与所得になります。未成年者の非課税ラインも、209万円−74万円=135万円で209万円以下に上がります。
住民税は、市区町村により対象となる所得金額が若干異なります。(未成年者以外の非課税ラインは、扶養の人数でも変わります)
ただ、未成年者が対象となるのは共通でこのため源泉徴収票に未成年の欄があるようです。(生年月日の欄があるから、いらんなあ、、、という疑問は解決されませんが、、、)
源泉徴収票の「未成年者」欄はいつ時点で判定するの?
年末(12月31日)時点ではなく、翌年1月1日時点で18歳未満かどうかで判定します。令和8年分の源泉徴収票なら、平成21年1月3日以後に生まれた人が「未成年者」欄の対象です。
ここでいう未成年者とは、平成21年1月3日以後に生まれた方をいいます。
国税庁「令和8年分 給与所得の源泉徴収票等の法定調書の作成と提出の手引」

平成21年1月2日生まれの人は、令和9年1月1日に18歳になるので対象外です。年末調整をする12月の時点ではまだ17歳でも、「未成年者」欄には印を付けないことになります。
住民税の未成年者の判定も賦課期日(1月1日)時点なので、ちょうど基準がそろっています。市区町村に出す給与支払報告書も源泉徴収票と同じ様式なので、住民税の判定に合わせてあるのだと思います。
給与担当者の年末調整の手続きは未成年者は源泉徴収票以外は同じ
扶養控除等申告書や年末調整が必要など、基本は他の従業員と同じです。
源泉徴収票の欄ごとの書き方は「源泉徴収票の書き方・見本・発行の仕方」でまとめています。

2022年4月、成年年齢が、20歳から18歳に引き下げ<民法>

これに伴い、年末調整時作成する、源泉徴収票に記載の「未成年者」の対象年齢も20歳から18歳に引き下げとなりました。
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年末調整の昨年からの変更点は「年末調整、変更点まとめ」を、やり方や処理の方法については「年末調整から法定調書発送までのやり方と注意点」をご覧ください。
提出書類の書き方は、下記で解説してますのでよかったらご覧ください。
- 「令和9年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の書き方、記入例、変更点など
- 「令和8年分 給与所得者の保険料控除申告書」の記入例、書き方など
- 「令和8年分 基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 特定親族特別控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書」の記入例、書き方、注意点など
- 「住宅借入金等特別控除申告書」の記入例、書き方
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