社員が出張に行く前に提出してもらうのが「出張申請書」です。いつ・どこへ・何のために行くのかを事前に申請し、上長の承認をもらうための書類ですね。会社によっては「出張命令書」と呼ぶこともあります。
出張は行ってから精算書を出す印象が強いですが、実は事前の申請が大事です。承認なしに勝手に出張されると、費用の妥当性も業務性も確認できなくなってしまいます。
今回は、出張申請書(出張命令書)の書き方と記入例、それから出張命令書との違いや運用のポイントをまとめました。これから様式を整える総務・経理担当の方の参考にしてください。
出張申請書とは
出張申請書は、業務で出張が必要になったとき、出張の承認を得るために事前に提出する書類です。行き先・日程・目的・概算費用などを書いて、上長に承認してもらいます。
承認されることで、その出張が会社の業務として認められ、旅費の精算や日当の支給につながります。出張のスタート地点になる書類、というイメージですね。
出張命令書との違いは?
呼び方は会社によって違いますが、承認するという点ではほぼ同じものです。向きが少し違うと考えると整理しやすいです。
| 出張申請書 | 出張命令書 | |
|---|---|---|
| 誰が起点か | 社員(行きたい・行く必要がある) | 会社・上長(行ってもらう) |
| 向き | 社員 → 会社へ申請 | 会社 → 社員へ命令 |
| 共通点 | 出張内容を明確にし、承認を残す | |

実務では1枚の様式に申請欄と承認欄の両方をつけて、「出張申請書(兼 出張命令書)」として運用している会社が多いですね。どちらの呼び方でも、やることは大きく変わりません。
出張申請書に書く項目(記載項目一覧)
出張申請書には、おおむね次のような項目を入れます。
- 申請者の氏名・所属・申請日
- 出張期間(出発日・帰着日)
- 出張先(訪問先・場所)
- 出張目的・業務内容
- 交通手段・宿泊の有無
- 概算費用(交通費・宿泊費・日当など)
- 仮払いの希望(あれば)・承認欄
ポイントは、出張目的を具体的に書いてもらうことです。「営業のため」だけだと業務性が分かりにくいので、「〇〇社との新規取引の商談のため」のように、何のための出張かを明確にしてもらいます。
出張申請書の記入例(文例)

記入例を載せておきます。会社名・金額などは架空のものなので、自社の様式に合わせてください。
出張申請書(文例)
申請日 令和 年 月 日
所属 営業部 氏名 山田太郎
出張期間 5/20(火)~5/21(水) 1泊2日
出張先 大阪市〇〇区 △△商事 本社
出張目的 新規取引に向けた商談および工場見学
交通手段 新幹線(東京⇔新大阪)/現地はタクシー
宿泊 〇〇ホテル(1泊)
【概算費用】
交通費 約30,000円/宿泊費 約12,000円/日当 4,000円 合計 約46,000円
仮払希望 ☑あり(50,000円) □なし
申請者 / 所属長承認 / 経理確認
上の例のように、期間・出張先・目的・交通手段・概算費用・承認欄をそろえてもらえれば問題ないと思います。仮払いを希望する場合は、ここで一緒に申請してもらうと手続きが1回で済みますね。
仮払いを希望する場合は?
出張費が高額になる場合は、概算額を前払い(仮払い)してもらえます。出張申請書に仮払希望欄をつけておくか、別途仮払金申請書をセットで提出してもらいます。前払いがあると、社員の立て替え負担が減りますね。
出張申請書のテンプレート(無料ダウンロード)
そのまま使える出張申請書のテンプレートを用意しました。社内の様式がまだ決まっていない方は、こちらをベースに使ってください。Excel版は金額の合計が自動計算されます。Word版は印刷してそのまま手書きで記入できます。
- 記入例の会社名・氏名・金額はすべて架空のサンプルです。自社の内容に書き換えてお使いください。
- Excel版は合計が自動計算されます。Word版は印刷してそのまま記入できます。
出張の流れ(申請から精算まで)

出張の前に、目的・日程・概算費用を書いて申請します。仮払いが必要ならここで希望を出します。
業務として出張が必要か、費用が妥当かを上長が確認して承認します。これで会社の出張として認められます。
仮払希望があれば概算額を支給し、出張に行きます。領収書は必ず保管してもらいます。
出張から戻ったら、出張旅費精算書で実費を精算します。仮払いがあれば差額を返金・追加します。
運用するときの注意点
出張前に必ず承認をもらう
一番大事なのが、事前承認です。出張してから事後申請だと、業務性や費用の妥当性をチェックできません。緊急の出張でも、せめて口頭承認をもらってから後で書面を出す運用にしておくと安心です。
概算費用は出張旅費規程に沿って
概算費用は、出張旅費規程の交通機関の利用基準や宿泊費の上限に沿って書いてもらいます。規程があると申請者も金額を出しやすく、承認する側もチェックが楽になります。
精算書とセットで運用する
申請書は出張の入口、精算書は出口です。申請(概算)と精算(実費)を突き合わせると、見積もりと実態のズレも分かります。出張が多い会社は、申請から精算まで経費精算システム(「freee会計」など)でつなげると管理が楽になります。
よくある質問(FAQ)
- 日帰り出張でも申請書は必要ですか?
-
必要にしている会社が多いです。日帰りでも交通費や日当が発生するので、業務性を残すために申請してもらいます。近距離は簡易な様式にするなど、会社のルールで決めて構いません。
- 急な出張で事前申請が間に合わないときは?
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口頭やメールで上長の承認を先にもらい、後から書面を提出する運用が現実的です。事後でも必ず承認の記録を残すことが大事です。
- 出張申請書と出張命令書、どちらを使えばいいですか?
-
どちらでも構いません。社員起点なら申請書、会社起点なら命令書ですが、申請欄と承認欄を1枚にまとめた様式にすれば両方を兼ねられます。自社で呼びやすい名称で統一すれば大丈夫です。
- 概算と実費がずれたらどうしますか?
-
精算は実費で行うので、概算とずれても問題ありません。仮払いをしている場合は、出張旅費精算書で差額を返金または追加します。大きくずれる場合は、概算の出し方を見直すとよいです。
- 出張中に予定が変わったら再申請が必要ですか?
-
大きく変わった場合(行き先追加・日程延長など)は、戻ってから精算書にその旨を記載し、上長の承認をもらえば大丈夫なことが多いです。会社のルールに沿って対応してください。
まとめ
出張申請書(出張命令書)は、出張の事前承認をとるための書類です。目的・日程・概算費用を書いて、出張前に必ず承認をもらうのがポイントです。
- 目的は具体的に。期間・出張先・交通手段・概算費用を記入
- 申請書と命令書は申請欄+承認欄を1枚にまとめると兼用できる
- 仮払希望は申請書にあわせて出すと手続きが1回で済む
- 事前承認を徹底し、帰着後は出張旅費精算書とセットで運用
申請から精算までの流れを様式でつないでおくと、出張のたびに迷わず手続きが進みます。これから出張の仕組みを整える方の参考になればうれしいです。




