小口現金を廃止する方法|法人デビットカードで経費管理を効率化

経理をやっていると、小口現金の管理って地味に面倒ですよね。

毎日の残高確認、金種表の作成、出納帳との突合せ…1円でも合わないと原因を探すことになります。私も前職で小口現金の担当をしていた時期がありましたが、月末の締め作業はかなりストレスでしたね。

最近は「小口現金を廃止してキャッシュレスに移行したい」という会社が増えていて、代替手段として法人デビットカードを導入するケースが注目されています。今回は小口現金を廃止する具体的な方法と、法人デビットカードで経費管理を効率化する手順をまとめました。

ちなみに、小口現金の基本的な管理方法や金種表の作り方については「小口現金管理方法〜現金出納帳との整合管理、金種表作成例〜」でまとめています。管理そのものを見直したい方はそちらもどうぞ。

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小口現金、そろそろ廃止しませんか?

小口現金管理が経理を圧迫する3つの問題

小口現金を置いている会社は今でも多いと思いますが、管理する側の負担はなかなか大きいですよね。具体的には、次のような問題があります。

  • 毎日の残高確認と記帳が手間:出納帳と実際の残高を毎日突き合わせる必要があり、1円でもズレると原因調査に時間を取られます
  • 紛失・盗難のリスク:現金を社内に保管する以上、紛失や不正利用のリスクはゼロにできません。金庫の管理や鍵の受け渡しも煩雑です
  • 月末の締め作業が重い:金種表の作成、補充申請、帳簿の締め…月末に集中するので経理担当者の負担がかなり大きくなります

正直なところ、小口現金って「昔からあるから続けている」だけで、今の時代に合った仕組みとは言いにくいと思います。

廃止するには何に切り替えればいい?

小口現金を廃止する場合、代わりの精算方法は主に3つあります。それぞれ特徴が違うので、会社の状況に合わせて選ぶのがいいと思います。

小口現金廃止時の代替手段3つ(口座振込・法人クレカ・法人デビット)の比較図
方法メリットデメリット
口座振込(立替精算)導入が簡単立替から精算まで時間がかかる。振込手数料も発生
法人クレジットカード後払いなので資金に余裕がある与信審査が必要。未払金の仕訳が発生する
法人デビットカード審査なし・即時引落で仕訳がシンプル口座残高の範囲でしか使えない

口座振込は手軽ですが、社員が一旦立て替える必要があるので「精算が遅い」「領収書の提出が面倒」という不満が出やすいですね。

法人クレジットカードは便利ですが、設立して間もない会社だと審査に通らないことがあります。それに経理的には未払金の管理が増えるので、仕訳が2回必要になるんですよね。

経理担当者にとってデビットカードが一番ラクな理由

個人的には、小口現金の代わりとして一番おすすめなのは法人デビットカードだと思っています。理由はシンプルで、使った瞬間に口座から引き落とされるので、未払金の仕訳が不要だからです。

クレジットカードだと「購入日に未払金を計上 → 引落日に消込」と2回仕訳が必要ですが、デビットカードなら「購入日に経費計上」の1回で済みます。経理の手間が半分になるイメージですね。

しかも与信審査がないので、設立直後の会社でもすぐ発行できます。「クレカの審査に落ちたけど法人名義の決済手段が欲しい」という会社にはちょうどいいと思います。

法人デビットカードの仕訳と経理処理

クレジットカードとの仕訳の違いは?

経理担当者が一番気になるのは仕訳の処理だと思うので、具体例で比較してみます。

【例】事務用品5,000円を購入した場合

法人デビットカードの場合(仕訳1回)

購入日:消耗品費 5,000 / 普通預金 5,000

これだけです。即時引落なので、購入と同時に経費処理が完了します。

法人クレジットカードの場合(仕訳2回)

購入日:消耗品費 5,000 / 未払金 5,000
引落日:未払金 5,000 / 普通預金 5,000

購入時と引落時の2回に分けて仕訳する必要があります。未払金の消込が漏れると帳簿がズレるので、月末にまとめて処理する場合は特に注意が必要ですね。

デビットカードの方が仕訳がシンプルなのは明らかだと思います。特に取引件数が多い会社だと、未払金の管理が不要になるだけで月末の締め作業がかなり楽になりますね。

会計ソフト(freee・マネーフォワード)との連携でどう変わる?

法人デビットカードを会計ソフトと連携させると、カードの利用明細が自動で取り込まれて仕訳候補が作成されます。手入力の手間がほぼなくなるので、経理の効率化という意味ではかなり大きいと思います。

たとえばマネーフォワード クラウド会計freee会計なら、銀行口座と連携するだけでデビットカードの利用明細も自動取込の対象になります。

  • カード利用 → 口座から即時引落 → 会計ソフトに自動反映
  • 勘定科目はAIが推測してくれるので、確認して承認するだけ
  • 領収書の手入力がほぼ不要になる

小口現金の時代は「領収書を受け取る → 出納帳に手書き → 金種表で残高確認」と何段階も手作業がありましたが、デビットカード+会計ソフトなら大部分が自動化されます。

社員にサブカードを持たせる場合の経費管理は?

法人デビットカードの中には、社員ごとにサブカードを発行できるタイプがあります。これを使うと「誰が・いつ・何に使ったか」がリアルタイムで把握できるので、経費の透明性がかなり上がります。

具体的には、次のような管理ができます。

  • カードごとに利用上限額を設定できる
  • 利用明細がリアルタイムで管理画面に反映される
  • 社員が立替精算する必要がなくなる(カードで直接払うだけ)

今まで「社員が立て替え → 領収書を提出 → 経理が精算処理 → 振込」という流れだったのが、「社員がカードで決済 → 自動で経費計上」に変わるので、お互いの手間がかなり減ると思います。

GMOあおぞら vs 住信SBI|経理目線で比べてみた

比較すべき5つの実務ポイント

法人デビットカードを選ぶとき、経理担当者として気になるのは次の5点だと思います。

  • 年会費・発行手数料:固定費がかかるかどうか
  • キャッシュバック率:利用額に対してどれだけ還元されるか
  • 振込手数料:他行宛の振込にいくらかかるか
  • 会計ソフト連携:freee・マネーフォワード等に対応しているか
  • 発行スピード・サブカード:すぐ使えるか、社員分のカードを出せるか

スペック表だけで選ぶと「還元率が高い方」に目がいきがちですが、実際に経理で運用することを考えると、会計ソフトとの連携や振込手数料の方が日々の業務に直結しますね。

2社の比較表

項目
年会費・発行手数料無料無料
キャッシュバック率最大1.5%0.6%
他行宛振込手数料145円(設立1年未満は月20回無料160円〜
会計ソフト連携freee・マネーフォワード・弥生freee・マネーフォワード
発行スピード最短即日約1週間
与信審査なし一部あり
サブカード対応制限あり

どちらを選ぶべき?

どちらも年会費無料で使えるので、コスト面ではどちらを選んでも大きな差はありません。

ただ、設立して間もない会社すぐにカードが欲しい場合は、審査なし・最短即日発行のGMOあおぞらの方が使いやすいと思います。設立1年未満なら振込手数料が月20回無料になる特典もあるので、創業期の会社にはかなりありがたいですね。

一方、住信SBIは法人口座としての機能が充実しているので、既にメインバンクとして使っている会社ならそのままデビットカードを追加するのが自然だと思います。

総合的には、小口現金の代替としてゼロから導入するならの方が手軽です。口座開設と同時にカード申込ができて、即日から使えます。

導入から会計ソフト連携までの手順

法人デビットカード導入から会計ソフト連携までの4ステップ

ここでは、法人デビットカードを導入して会計ソフトと連携するまでの流れを4ステップで整理します。GMOあおぞらネット銀行を例にしていますが、基本的な流れは他の銀行でも同じです。

STEP
法人口座を開設する

公式サイトからオンラインで申し込みます。GMOあおぞらの場合、印鑑不要で登記事項証明書と本人確認書類があれば申請できます。設立直後の法人でも開設実績が多いみたいですね。

STEP
デビットカードの発行を申請する

口座開設時に「ビジネスデビットカードの発行を希望する」にチェックを入れます。ここを忘れるとカードが発行されないので注意してください。GMOあおぞらなら最短即日でカード番号が発行されます。

STEP
会計ソフトと口座を連携する

freeeやマネーフォワードの管理画面から銀行口座を連携設定します。連携が完了すると、デビットカードの利用明細が自動で取り込まれるようになります。仕訳候補も自動生成されるので、確認して承認するだけで経費処理が完了します。

STEP
社内ルールを整備する

カードを実際に運用する前に、以下のルールを決めておくとスムーズです。

  • カードの利用上限額(月額・1回あたり)
  • 利用可能な経費科目(消耗品費・旅費交通費・通信費など)
  • サブカードを発行する場合の対象者と権限
  • 私的利用があった場合の処理方法

特に利用上限額は最初に設定しておかないと、思わぬ支出が発生したときに困るので、必ず決めておいた方がいいと思います。

GMOあおぞらネット銀行の口座開設・カード申込はこちら 

まとめ

小口現金の管理は、毎日の残高確認・金種表・出納帳の突合せなど、経理担当者にとって地味に負担の大きい作業です。廃止して法人デビットカードに切り替えれば、こうした手間の大部分を減らせると思います。

法人デビットカードに切り替えるメリット

  • 即時引落で仕訳が1回で済む(未払金の管理不要)
  • 会計ソフト連携で経費処理がほぼ自動化される
  • 社員のサブカード発行で立替精算がなくなる
  • 審査なし・年会費無料で導入ハードルが低い

特にGMOあおぞらネット銀行のビジネスデビットカードは、最短即日発行・最大1.5%キャッシュバック・設立1年未満なら振込手数料月20回無料と、小規模法人や創業期の会社にとって使いやすい条件が揃っています。

「小口現金をなくしたいけど、何から始めればいいかわからない」という方は、まず法人口座の開設とデビットカードの申込から検討してみるのがいいと思います。

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よくある質問

小口現金を廃止したら切手や収入印紙の購入はどうする?

切手や収入印紙は郵便局の窓口で現金払いが基本ですが、最近はコンビニでキャッシュレス購入できるケースも増えています。どうしても現金が必要な場合は「月1回まとめて購入して在庫管理する」方法に切り替えると、日常的な小口現金の出し入れは不要になります。

デビットカードの利用限度額は自分で設定できるの?

はい。GMOあおぞらネット銀行の場合、1回あたり・1日あたり・1か月あたりの利用限度額をそれぞれ設定できます。サブカードごとに個別設定もできるので、社員の役職や業務内容に応じた管理が可能です。

口座残高が足りない時にカード決済するとどうなる?

デビットカードは即時引落なので、口座残高が不足している場合は決済が拒否されます。クレジットカードのように「後から請求が来る」ということはありません。使いすぎを防げるメリットはありますが、残高管理には注意が必要ですね。

個人事業主でも法人デビットカードは作れる?

GMOあおぞらネット銀行は法人口座のみの対応なので、個人事業主の方は利用できません。個人事業主の場合は、事業用の個人口座に紐づくデビットカード(楽天銀行やPayPay銀行など)を検討するのがいいと思います。

デビットカードでも領収書は必要?

税務上は、カードの利用明細だけでは正式な証憑として不十分な場合があります。法人税法上の保存義務を満たすためには、原則として領収書やレシートの保管が必要です。ただし電子帳簿保存法に対応した会計ソフトを使っていれば、レシートをスキャンして電子保存することも可能です。

タップできるもくじ