会社の謄本(登記事項証明書)や不動産の謄本は、契約や金融機関への提出などで急に必要になることが多い書類です。法務局まで行けば取れますが、オンライン申請なら手数料も安く、会社のPCから請求できるので、私はもっぱらこちらを使っています。
以前は法務局に直接行くことが多かったのですが、会社が変わって法務局から遠くなったのをきっかけにオンライン申請に切り替えました。今のところ、急ぎでなければオンラインの方が断然ラクですね。
使うのは、法務省の「登記・供託オンライン申請システム」です。

上のような画面から手続きに入る形ですね。実際に使ってみて、オンラインだと下の3つがとても便利に感じました。
- 1、窓口請求より手数料が安い
- 2、法務局まで行く必要がなく時間短縮
- 3、電子証明書は不要で、謄本の請求には専用ソフトは不要(WEB上でOK)
今回はそのオンライン申請のやり方と、実際に使ってみた感想などをまとめたいと思います。
何ができるの?
「登記・供託オンライン申請システムとは」のWEBページから手続き一覧を見ると下の通りです。
左側の「かんたん証明書請求・供託かんたん申請」が、今回説明するWEBで完結するサービスです。図ではできることが少なく見えるかもしれませんが、「登記事項証明書」の請求はバッチリできます!

右側の「申請用総合ソフト」は、通常の会社ならここまでいらないのかなと思いますね。普段の謄本請求で使うのは左側だけで十分です。
法務局に行くのと、どう違うの?~オンラインのメリット
実際に行くのに比べて、オンラインのメリットは主に以下の3つです。
手数料はいくら違うの?

登記事項証明書の手数料は、請求方法によって以下の通りです。
| 請求方法 | 手数料(1通あたり) |
|---|---|
| 法務局窓口で請求 | 600円 |
| オンライン請求+郵送受取 | 520円 |
| オンライン請求+窓口受取 | 490円 |
1通だけだとそこまでの差ではないですが、月に何通も取る会社だと結構差が出ますね。
法務局まで行かなくていいの?
はい、行かなくて大丈夫です。手数料の納付もインターネットバンキングやPay-easy対応のATMでできるので、請求から支払いまでWEB上で完結します。
法務局が近くにある会社ならともかく、車で30分〜1時間かかる立地だと、それだけで半日仕事になってしまいますからね。
専用ソフトはいるの?
謄本(登記事項証明書)の請求であれば、WEB上だけで手続きが完結します。電子証明書も専用ソフトも不要なので、どのPCからでも請求できますし、会社で専用端末を用意する必要もありません。
ただし、会社・法人の印鑑証明書のオンライン請求には、電子証明書のほか「申請用総合ソフト」(無料)のダウンロードが必要です。(私はそこまで使ったことはないですが、印鑑証明はそんなに頻繁にオンラインで取らないので困ったことはないですね)
「登記情報提供サービス」と「登記・供託オンライン申請システム」の違い

名前が似ていてややこしいのですが、別のサービスです。
「登記情報提供サービス」は、登記所が保有する登記情報をインターネット経由でPC画面上で確認できる有料サービスです。登記情報はPDFで提供されますが、登記事項証明書と異なり、証明文や公印などは付加されません。
これに対し「登記・供託オンライン申請システム」は、謄本の原本(証明文・公印あり)が取得できるので、各種手続きに証明書として使えます。
とりあえず「公印付きの紙の謄本がいるならオンライン申請システム、画面で内容を確認するだけなら登記情報提供サービス」と覚えておくと迷わないと思います。
「登記・供託オンライン申請システム」の使い方と流れ

証明書取得までの流れとスケジュールは次の通りです。WEBで請求すれば、早ければ2〜3日で届きますね。
当日中に完了。メールアドレスに認証情報が届くので、それを入力してログイン用IDを取得します。
当日中。物件情報や会社情報を入力して送信します。
当日(午後5時15分以降の請求は翌日)。インターネットバンキングやPay-easyで納付します。
3〜4日後。郵送で書留が届きます(窓口受取を選んだ場合は最寄りの法務局で受取)。
登録は何が必要?
登録に必要なものは、下の通りです。登録ボタンを押すとメールアドレスに「認証情報」というパスワード的なものが送られてくるので、WEB上で入力すればOKです。

上のような画面で必要事項を入れていくだけなので、5〜10分もあれば終わると思います。
請求方法はどうする?
受取方法は、郵送(普通・書留・簡易書留・速達)または窓口受取が選べます。
登録した住所とは別の場所への郵送も可能です。(支店や営業所で必要な場合は、そのまま支店や営業所宛にできるので便利ですね)
不動産の謄本の場合
WEBページで「オンライン物件検索を行う」と「物件情報を直接入力」のどちらかを選べます。
過去に謄本を取っていて手元にコピーがあれば「不動産番号」を入力すれば終わるので、「物件情報を直接入力」がオススメです(下の画面)。

上のような入力画面で、不動産番号を入れれば検索の手間なく一発で進めます。
商業・法人謄本の場合
会社の謄本を取るのも不動産と同じです。下のような入力画面で必要事項を入力すれば終わります。

会社名・本店所在地・会社法人等番号などを入れていく形ですね。会社法人等番号がわかっていれば検索もスムーズです。
納付方法はどう選ぶ?
私は、請求画面の後に出てくる「納付」ボタンを押して、三井住友のインターネットバンキングで納付しました。その場で納付が終わるのでとても便利でしたね。
Pay-easyを利用するのも便利ですが、領収書が出ないので私はあまり使わないですね。(銀行ATMから納付するなら明細が出るのでアリだと思います)
手続き完了はどう確認する?
下のように「処理状況」が「手続終了」となれば完了です。
私の場合は料金振込後、数分で「手続終了」となり、早いなという印象でした。

このように画面で進捗が見えるので、「ちゃんと請求できたかな?」とソワソワしなくて済むのもいいですね。
使う時の注意点はある?
かんたん証明書請求の利用時間は、平日8時30分から21時までです。
なお、午後5時15分以降の請求は、翌業務日の8時30分以降に受け付けられるので、手数料納付は翌日以降になります。急ぎで取りたい時は、午前中〜夕方までに請求を済ませた方がいいですね。
謄本請求の勘定科目はどうする?
少し余談ですが、この請求の際の手数料はどう処理するでしょうか?
会社によりますが、「支払手数料」(消費税は非課税)または「租税公課」のどちらかで処理しているケースが多いと思います。
登記手数料は登録免許税とは別物で、性質的には行政手数料に近いので「支払手数料(非課税仕入)」がしっくりくる気がしますね。ただ、租税公課で処理している会社もそれなりにあるので、まずは過去の処理を検索して前例に合わせるのが無難です。
「登記・供託オンライン申請システム」を使ってみて
法務局の書類は急ぎの場合もあるので、今日・明日中といった超急ぎの場面ではこのオンライン申請は使えないと思います。
ただ、1〜2週間ほどゆとりがある場合は、費用も安く法務局へ行く時間も省けるのでオススメです。私はもうほぼオンライン一択ですね。
会社設立直後の手続きで謄本が必要になる方は、「会社設立時、初めて採用した際の「労働保険保険関係成立届」の書き方、記入例、注意事項など」もあわせてご覧ください。

「登記・供託オンライン申請システム」のよくある質問
- 土日でも請求できるの?
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かんたん証明書請求は平日8時30分〜21時のみの受付です。土日祝は請求できないので、金曜の夜までに請求を済ませておくのが安心ですね。
- 個人でも使えるの?
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個人でも問題なく使えます。申請者情報の登録も法人・個人どちらでも可能で、手数料も同じです。マイホームや相続関係で不動産謄本が必要な方も利用できます。
- 会社の印鑑証明書もオンラインで取れるの?
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会社・法人の印鑑証明書もオンライン請求できますが、こちらは電子証明書と「申請用総合ソフト」(無料)のダウンロードが必要です。謄本のように「かんたん証明書請求」だけでは取れない点だけ注意ですね。
- 届くまでどれくらいかかる?
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私の経験だと、請求した日から3〜4日後に届くことが多いです。ただし郵便事情や請求した時間帯によって前後するので、5営業日程度の余裕は見ておいた方が安心ですね。急ぎなら速達指定もできます。
- 請求した謄本をキャンセルできる?
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手数料を納付する前であれば取下げが可能です。納付後は基本的にキャンセルできず、手数料も還付されないので、請求内容(会社名・物件番号など)は送信前に必ず確認した方がいいですね。



