仕訳の具体例|経費を支払ったときの仕訳

仕訳の具体例|経費を支払ったときの仕訳

経費を払ったときの仕訳、「これは何費にすればいいの?」「現金で払ったときと振込のときで違うの?」と迷うこと、ありますよね。経費は種類が多く、毎日のように出てくるので、基本のパターンをつかんでおくと処理がぐっとラクになります。

経費の仕訳は、「費用が発生して、お金(または後払いの債務)が動く」という形がほとんどです。代表的な経費の科目と、支払い方法ごとの仕訳パターンを押さえておけば、日々の処理で迷うことが減ります。

この記事では、経費を支払ったときの仕訳の具体例を、経理の初心者向けにやさしく整理してみました。日々の経費処理の参考にしてみてください。

タップできるもくじ

経費の仕訳の基本

経費は「費用」のグループの勘定科目です。費用は、発生したら借方(左側)に書く、というのが基本ルールです。反対側(貸方)には、お金が出ていった現金や預金、または後払いの未払金などがきます。

費用は発生したら借方に書く

経費を使ったら、その費用の科目を借方に書きます。たとえば交通費を払えば借方に「旅費交通費」、文房具を買えば借方に「消耗品費」です。あとは、どうやって払ったか(現金・預金・後払い)に応じて、貸方の科目を決めるだけです。

費用は発生したら借方に書くという経費仕訳の基本を示すT字勘定図

よく使う経費の勘定科目

経費でよく使う代表的な科目を整理しておきましょう。何にどの科目を使うかは、社内で統一しておくと集計しやすくなります。

勘定科目主な内容
旅費交通費電車・バス・タクシー代、出張費
消耗品費文房具、少額の備品
通信費電話代、インターネット代、切手代
水道光熱費電気・ガス・水道代
接待交際費取引先との飲食、お中元・お歳暮
支払手数料振込手数料、専門家への報酬

支払い方法別の仕訳の具体例

現金・預金・未払い・クレジットカードなど支払い方法別の経費仕訳の一覧図

現金で支払ったとき

電車代3,000円を現金で払った場合は、借方に旅費交通費、貸方に現金です。

借方貸方
旅費交通費 3,000現金 3,000

預金から支払ったとき

電気代15,000円が普通預金から引き落とされた場合は、借方に水道光熱費、貸方に普通預金です。

借方貸方
水道光熱費 15,000普通預金 15,000

後払い(未払い)のとき

備品の修理代20,000円を後払いにした場合は、借方に修繕費、貸方に未払金です。本業の仕入れ以外の後払いなので、買掛金ではなく未払金を使います。

借方貸方
修繕費 20,000未払金 20,000

クレジットカードで支払ったとき

クレジットカードで消耗品5,000円を買った場合は、利用時にいったん未払金を立て、後日の引き落とし時に未払金を消します。

時点借方貸方
カード利用時消耗品費 5,000未払金 5,000
引き落とし時未払金 5,000普通預金 5,000

【ポイント】科目の使い方は社内で統一する

同じ経費でも、人によって違う科目を使うと、後で集計や比較がしにくくなります。「これはこの科目」とルールを決めて社内で統一しておくと、毎月の数字が安定し、決算もスムーズになります。迷いやすい経費は一覧にしておくと便利です。

経費の仕訳で気をつけたいこと

経費の仕訳で気をつけたいことをまとめたチェックリスト図

証ひょう(領収書)を必ず保管する

経費を計上するには、領収書やレシートなどの証ひょう(証拠書類)が必要です。仕訳をしたら、その根拠となる書類を必ず保管しておきましょう。税法上の保存義務もあり、税務調査でも確認されるポイントです。電子で受け取った領収書は、電子帳簿保存法のルールに従って保存します。

事業と関係ない支出は経費にしない

経費にできるのは、事業に必要な支出だけです。プライベートな支出を経費に入れると、税務上認められず、後で問題になります。事業用と個人用が混ざりやすい場合は、しっかり区別して処理することが大切です。判断に迷う支出は、税理士に確認すると安心ですね。

経費の仕訳に関するよくある質問(FAQ)

経費はどちら側(借方・貸方)に書きますか?

経費は費用のグループなので、発生したときは借方(左側)に書きます。反対側の貸方には、支払いに使った現金・預金や、後払いの未払金などがきます。「費用は発生したら借方」という基本ルールを覚えておけば、あとは支払い方法に応じて貸方の科目を決めるだけです。

クレジットカードで払った経費はいつ計上しますか?

カードを利用した時点で経費を計上し、相手科目は未払金にします。後日カード代金が口座から引き落とされたときに、未払金を消して普通預金を減らします。費用が発生したのは利用時なので、引き落としを待たずに利用時点で計上するのが原則です。会計ソフトの連携機能を使うと処理が効率化できます。

経費の後払いは買掛金ですか未払金ですか?

未払金を使います。買掛金は、商品の仕入れなど本業の取引の代金に使う科目です。経費(本業以外の支出)の後払いには未払金を使うのが正しい処理です。同じ「後で払う」でも、本業の仕入れか経費かで科目が変わるので、混同しないように注意しましょう。

どの勘定科目を使えばいいか迷ったらどうすればいいですか?

まず、その支出の内容に近い代表的な科目を選びます。判断に迷う経費は、社内でルールを決めて統一しておくと、毎回迷わずに済みます。一度決めた科目は継続して使うことが大切です。どうしても判断が難しい場合や、金額が大きい場合は、顧問税理士に確認するとよいでしょう。

領収書がない経費は計上できませんか?

電車代など領収書が出ない経費もあります。その場合は、出金伝票に日付・金額・行き先・目的などを記録して、証拠として残します。ただし、領収書が出る支出については必ず受け取って保管することが原則です。証ひょうがないと税務上経費として認められないこともあるため、記録と保管を徹底しましょう。

経費の仕訳は、「費用は発生したら借方」を基本に、支払い方法(現金・預金・後払い・カード)に応じて貸方の科目を決めるのがコツです。経費の後払いは買掛金ではなく未払金を使う点、証ひょうの保管や事業との関連性にも気を配りましょう。よく使う科目を社内で統一しておくと、日々の処理がぐっとスムーズになりますよ。

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