会社の上司から、「防火管理者になってくれるか?」「今度講習受けてきて」と言われ、急にうけることになったので調べました。
会場の雰囲気など実際の様子は「防火管理者後編「講習に行ってみた~当日の流れや雰囲気など~」」もご覧ください。
防火管理者以外の総務経理で使う資格については「総務経理に必要な、有利な資格TOP5」もあわせてご覧ください。

そもそも防火管理者とは?

「防火管理制度」とは、防火管理の実施を消防法第8条及び火災予防条例第55条の3(東京都の場合)で義務付けた制度です。
消防法では、次のように定められています。
多数の者を収容する防火対象物の管理について権原を有する者は、一定の資格を有する者から防火管理者を定め、防火管理を実行するために必要な事項を「防火管理に係る消防計画」として作成させ、この計画に基づいて防火管理上必要な業務を行わせなければならない。
消防法第8条 – e-Gov法令検索
つまり、法律と条例で「ある規模以上の建物では社長などの権限者が、防火について管理者を決めて届けなさい」としている訳ですね。
必要な資格の種類
どの資格を取ればいい?
必要な資格の種類は建物の種類によって異なります。

とても分かりにくいですが、通常の事務所や工場などは”非特定用途”なので甲種防火管理者でOKとなります。
自分がどの資格が必要なのかは、前任者がいた場合は、「防火管理者選任届」の会社控えを見れば資格の区分が書いてあるので、同じものを取得すればいいと思います。
新しい建物や人数の増減などの場合は、消防署に聞かないとわかりませんが、迷ったら甲種防火管理者を取っておけば多くの場合大丈夫だと思います。
新規講習と再講習、どっちを受ける?
まず、初めて取る人は新規講習になります。
その中で5年経過した人で一定規模以上の建物を対象とする人は、5年ごとに再講習を受けるという形ですね。
運転免許の免許更新に近い形です。
詳細は下のようになります。

資格の特徴
防火管理者は、社長などの管理権原者によって、資格のあるものが選ばれます。
その資格というのは、甲種防火管理者の場合だと「2日間の資格講習+効果測定試験合格」を満たしたものとなります。
まあ、地域によって異なるかと思いますが、私がうけた効果測定試験は試験用紙を配って自己採点しといてねと、全員合格タイプでした(笑)。
全国どこでも使える?
国家資格なので、取った資格は全国どこでも使えますよ。
というのも、資格を取ってもどこの防火管理者となるかが問題となるので、自宅のさいたま市の消防署で取得しても、東京本社で防火管理者となるなら、東京消防庁への届け出が必要です。
会社の費用で取ったら、誰の資格?
会社の命令でとったり、会社の費用で取得したとしても、取得した本人の資格となります。
資格を取ったら、次は会社が「防火・防災管理者選任(解任)届出書」を消防署へ提出する流れになります。届出書の書き方は別記事にまとめていますので、合わせてご覧ください。
防火・防災管理者選任(解任)届出書の書き方、記入例、注意点など

なぜ必要なのか、資格をとると何ができる?
上で説明したように、消防法で必要とされている建物には防火管理者を置く必要があります。
何ができるというか、一言でいえば、消防計画の作成と実施のために色々するのが役割となります。
防火管理者は火事の責任を取らされる場合もあり、責任は重大です。
「歌舞伎町ビル火災」(2001年9月、44名死亡)をはじめとした大規模火災では、防火管理者が業務上過失致死傷罪などで逮捕されています。(実刑判決の多くは、消防署の指導を何度も断ったりしている悪質なケースが多いようです)
だから、私もそうですが、受講会場ではみなさんイヤイヤ来ている人が多そうでした。受講会場の様子は「防火管理者後編「講習に行ってみた~当日の流れや雰囲気など~」」をご覧ください。
申込方法について

下記の申請書を消防署へ受講料とともに持っていけば受付終了です。
私の自治体ではWEB上で申込・振込までOKだったので、消防署にはいかなくても大丈夫でした。
このあたりは自治体によって違うと思います。
受験資格はあるの?
“日本語を理解できる中学卒業程度以上の学力を有するもの”などが条件となっているようですが、申込・受講時ともに何も必要ありませんので、特に資格はないようです。
いつ開催されるの?
都市部では多いですが、地方では年に数回とか注意が必要です。
そのため、地方部の方は近郊の都心部で受けているパターンも多いようですね。
申請書はどう書く?
受講の申請書は地域によって書き方が異なりますが、多くが下のような形だと思います。
(下は東京消防庁のホームページより)

費用はいくら?どこに払う?
調べて見て驚くのは、全国均一ではないんですね。
講習にかかる費用は教材費という名目で、令和7年4月から値上げされています。東京の例は下の通りですが、自治体によって金額が異なるので、受講する消防署へ確認してくださいね。
| 講習種別 | 教材費(令和7年4月以降) | |
|---|---|---|
| 1 | 防火・防災管理新規講習 | 7,000円 |
| 2 | 防災管理新規講習 | 3,000円 |
| 3 | 乙種防火管理講習 | 2,500円 |
| 4 | 防火・防災管理再講習 | 2,200円 |
| 5 | 甲種防火管理再講習 | 2,200円 |
令和7年3月までは、防火・防災管理新規講習が6,000円、再講習が1,600円などでしたが、全種別で値上げになっています。
振込先はどこ?
仕組みはよくわかりませんが、申し込みは消防署ですが、費用の振込先は消防〜〜協会とかの協会が多いです。
言われた通り振込めばちゃんと資格を取れるので、安心してくださいね。
防火管理者講習のQ&A
- 甲種と乙種、どっちを取ればいい?
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迷ったら甲種を取っておけば多くの場合は対応できます。乙種は対象建物が小規模なものに限られるので、後で建物が増えたり大きくなったりすると取り直しが必要になることもあります。最初から甲種を取っておく方が安心だと思います。
- 会社が変わったら取り直し?
-
取り直しは不要です。資格は本人のものなので、転職しても資格自体は持ち続けられます。ただし、新しい会社で防火管理者として選任されるなら、その会社の所在地を管轄する消防署に「防火管理者選任届」を提出する必要があります。
- 再講習を受けないとどうなるの?
-
一定規模以上の建物の防火管理者は、5年ごとに再講習を受けないといけません。受けないままだと、消防署の立入検査で指摘されたり、場合によっては防火管理者として認められなくなる可能性もあります。期限が近づいたら早めに申し込んでおく方が安心ですね。
- 効果測定試験で落ちることはあるの?
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地域によって運用が違いますが、私が受けた会場は試験用紙を配って自己採点する全員合格タイプでした(笑)。落とすための試験ではなく、内容を理解してもらうための確認という位置づけが多いみたいです。普通に講習を聞いていれば心配いらないと思います。
- オンライン受講はできるの?
-
一般財団法人 日本防火・防災協会が「完全オンライン型講習」を提供していて、自宅のPCで受講できます。受講料は8,000円程度(税込)。ただし自治体によって対応状況が違うので、勤務先を管轄する消防署で受け付けてもらえるかは事前に確認しておく方がいいと思います。
その他資格では、何と言っても「簿記」が必須ではないでしょうか。
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