雇用保険の二重加入の際の取り下げ手続きの方法〜従業員の雇用保険の加入状況の確認方法なども合わせて解説〜

先月入社した従業員が、雇用保険を払いたくないと連絡がありました。

バイトの従業員ですが、コロナの影響で前のバイト先の収入が減ったため、うちにバイトに来たようです。

(どうやら前のバイトはやめてないようで、”ダブルワーク”みたいです)

資格取得の手続きの際に、「雇用保険被保険者証」(番号)が見当たらないとのことで、前のバイト先の社名を聞き、ハローワークで検索してもらいましたが、見当たらず、マイナンバーで取得手続きをしました。

その従業員が、「前のバイト先でも雇用保険入っているのでここでは入りたくない」といいだしました。

こんな場合どうしたらいいのでしょうか?調べてみました。

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雇用保険加入の取り下げ手続き~「雇用保険被保険者資格取得・喪失等届訂正・取消願」を使う

ハローワークへTELで聞くと、二重加入している場合、

勤務時間ではなく「収入が少ない」会社の方が取り下げ手続きをしなくてはいけない、

みたいです。

そもそも複数の会社で雇用保険の加入はできないから、どちらかが取り下げないといけないみたいですが、

時系列で前後ではなく、収入の少ない方が取り下げするというのは、はじめて知りました。

取り下げは、被保険者の取得・喪失について訂正・取消をする場合と同じで、「雇用保険被保険者資格取得・喪失等届訂正・取消願」を使います。

雇用保険加入の取り下げ手続き~「雇用保険被保険者資格取得・喪失等届訂正・取消願」を使う

必要書類は、状況によりますが、

  • 労働者名簿
  • 賃金台帳
  • 出勤簿
  • 住民票・戸籍謄(抄)本
  • 被保険者証
  • 各種届確認通知書
  • 契約書
  • その他関係書類

と、多いので、取り下げ手続きはできるだけしたくないものです。

雇用保険の情報開示の従業員法~「雇用保険適用事業所情報提供請求書」を使う

そもそも、ハローワークへ電話で、従業員の加入状況を確認できればいいのですが、ハローワークは電話で個別の従業員情報の問い合わせには応じないようです(個人情報保護で)

電話では情報開示できないから、どうするかというと、「雇用保険適用事業所情報提供請求書」を記入してハローワークに提出すれば、雇用保険の加入状況の確認ができます。

こんなんです。↓↓

雇用保険の情報開示の従業員法~「雇用保険適用事業所情報提供請求書」を使う

用紙はハローワークにもありますので、記入してハローワークへもっていってもいいですし、郵送で返信もしてくれますよ。

そもそも雇用保険の二重加入ってあり得るの?

ちなみに、「二重加入ってマイナンバー制度があるのに、あり得るのですか?」とハローワークに聞くと、

マイナンバーが同じでも結婚の氏名変更で別名になる等で二重で加入ができてしまうケースがあるらしいです。

前々から、マイナンバーと雇用保険被保険者番号の両方いるのが不思議だったのですが、納得です。

というか、納得してはいけませんね。

マイナンバーに統一してほしいです(笑)

二重加入の際の会社への罰則

今回の場合のような二重加入での罰則規定は雇用保険法には罰則規定がないので、会社側の懲罰としてはなさそうです。

また、令和4年1月から改正雇用保険法が施行され、65歳以上の高年齢者を対象とする二重加入の特例制度がスタートしてますので、この場合の重複加入はもちろんOKとなります。

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