マイナンバーを使う書類(社会保険・税務)一覧

「この書類、マイナンバーって書くんだっけ?」——給与・社会保険の書類を作るたびに、地味に迷うポイントです。

マイナンバー(個人番号)は法律で決められた書類にしか使えないので、「書く書類」と「書いてはいけない書類」の区別がそのまま実務ルールになります。

今回は、会社の実務でマイナンバーを使う書類を税務・雇用保険・社会保険に分けて一覧にしました。

タップできるもくじ

税務関係でマイナンバーを使う書類

税務・雇用保険・社会保険でマイナンバーを使う書類を分野別に整理した図
書類誰の番号備考
扶養控除等(異動)申告書本人+扶養親族入社時・年末調整時に回収する基本書類
源泉徴収票(税務署提出用)本人+扶養親族+会社の法人番号本人交付用には記載しない
給与支払報告書(市区町村提出用)本人+扶養親族1月末までに提出する分
支払調書(報酬・不動産など)支払先の個人フリーランス等から番号を集める必要あり
退職所得の受給に関する申告書本人退職金支給時

一番間違えやすいのが源泉徴収票です。税務署・市区町村に出す分には記載しますが、本人に渡す源泉徴収票には記載しません(記載すると逆にルール違反です)。

毎年の年末調整で全員に書かせる必要はない

扶養控除等申告書のマイナンバーは、毎年書き直してもらう必要はありません。会社がマイナンバーを記載した帳簿を備えていれば、2年目以降の申告書では記載を省略できます(申告書に「給与支払者に提供済みのマイナンバーと相違ない」旨を表示する方法)。

毎年全員分の番号付き書類が増えると、保管・廃棄の管理コストも漏えいリスクも増えるだけです。一度きちんと取得して帳簿管理に寄せるのが、実務的には一番ラクで安全だと思います。

雇用保険・社会保険でマイナンバーを使う書類

分野書類
雇用保険資格取得届・資格喪失届/高年齢雇用継続給付・育児休業給付・介護休業給付の申請書
健康保険・厚生年金資格取得届・資格喪失届/被扶養者(異動)届/算定基礎届・月額変更届/産前産後・育児休業の取得者申出書
労災保険障害(補償)給付・遺族(補償)給付など年金タイプの請求書(療養・休業の請求書は不要)

社会保険はマイナンバーか基礎年金番号のどちらかで届出できる様式が多いです。マイナンバーで届け出ていれば、住所変更届などが原則不要になる(住基ネット連携)メリットがあります。

マイナンバーを「使ってはいけない」場面

マイナンバーを使ってはいけない場面と使える場面を示す図

マイナンバーの利用範囲は社会保障・税・災害対策の法定事務に限定されています(マイナンバー法)。次のような使い方はすべてNGです。

  • 社員番号・顧客管理番号として流用する
  • 本人交付用の源泉徴収票・給与明細に印字する
  • 履歴書・雇用契約書・身元保証書に書かせる
  • 営業資料や緊急連絡網など法定事務以外の書類に載せる

「とりあえず集めて社内データベースに入れておく」も目的外保管になり得ます。法定書類を作るときに使う、それ以外には一切使わないが大原則です。

いつ集めて、いつ捨てる?

  マイナンバーを集めてから廃棄するまでのライフサイクルを示すタイムライン

取得のタイミングは入社時(扶養控除等申告書の回収時)が基本です。取得時には利用目的の明示と本人確認(番号確認+身元確認)が必要で、このあたりは別記事で手順を解説します。

退職後は、マイナンバーが記載された書類の法定保存期間(扶養控除等申告書は7年など)が過ぎたら、速やかに廃棄・削除する義務があります。「ずっと持っておく」が許されないのが、他の個人情報との大きな違いです。

まとめ

  • 使う書類は「税務(申告書・調書類)」「雇用保険」「社保」の法定書類だけ
  • 本人交付用の源泉徴収票には書かない(書いたら違反)
  • 社員番号への流用・法定外書類への記載はNG
  • 保存期間が過ぎたら速やかに廃棄まで含めて運用ルール化する

マイナンバーを使う書類のQ&A

パート・アルバイトからも集める必要がある?

あります。源泉徴収票(税務署・市区町村提出分)や雇用保険・社会保険の届出は雇用形態を問わず発生するためです。短期バイトでも給与支払報告書の提出対象になれば番号が必要になります。

フリーランスへの支払いでも番号を集めるの?

報酬の支払調書を税務署に提出する場合(原稿料・デザイン料で年5万円超など)は、支払先の個人のマイナンバーが必要です。契約時に利用目的を伝えて提供をお願いしておくとスムーズです。

提供を拒否されたら書類は出せない?

マイナンバー欄が空欄でも書類は受理されます。会社としては「提供を求めたが得られなかった」経緯を記録しておけば義務違反にはなりません。拒否されても給与や保険の手続き自体は止めないでください。

法人番号も同じように管理が必要?

いいえ。法人番号(13桁)は公表情報で、誰でも自由に利用できます。厳格な管理義務があるのは個人のマイナンバー(12桁)だけです。混同しないようにしてください。

参考リンク

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