会社の備品購入について、長年総務・経理を経験している立場から、ルールや一般的なやり方をまとめます。
会社の備品の定義~私物との違い~
会社のお金で買ったら備品です。しかし、私物を持ち込んだ際の見分け方はどうしたらいいでしょうか?
このような問いに「そもそも、私物持ち込み禁止」とし、社内ルールで決めてロッカー以外は私物は入れないとしている会社も多い様です。
でも、中小企業なら、「ペンぐらい会社でなくて自分で買えよ」という会社もあると思います。
そういう会社でも盗難や紛失時などトラブルのもとなので、私物持ち込みは禁止し、社内に私物がない状態が好ましいでしょうね。
備品の法的判断
法的には弁護士のサイトや裁判事例を見ていると、ペンやノートの一時利用は使用窃盗として犯罪になりませんが(会社へ返す意思があるとして)、家へ持ち帰るなどの場合は窃盗になるケースもあるようです。
また社用車などの場合、遊んだ後返すなど、返す意思があっても、窃盗罪が成立するケースがあるようです。
会社の備品購入・調達業務のやりがいと考え方
オフィス用品などの備品調達業務のやりがい
「備品調達業務のやりがい」について考えたいと思います。
私はこれまで総務の担当者に何人も会ってきました。
会うだけでなく、一緒に仕事をしたりその人の仕事を見てきましたが、総務業務の中で、皆さんが共通してやりがいがあると言ったのが、備品購入の値引きです。
必ずしも 、ビジネスの中心ではない備品の仕入れなど、あまりたいしたことのないように思わなるかもしれないですが、逆にこの業務がなければ 何もできないケースもあります。例えば、ボールペンがなければ契約書にサインできない、紙がなければ請求書を送れないので入金もありません。
このように備品の調達業務は、会社の中でとても重要な業務です。
ただ、勘違いしないほうがいいのが、安ければいいという問題ではなくあくまで「関係者の満足度が一番高い調達を行う」という点です 。
それは、
- 欲しいものが手に入る
- スピーディーに手に入る
- 値段が安いものを手に入る
- 必要な数量を確保する
など必要なポイントをきちんと満たして、かつ、関係各位に対してきちんとした説明が行われるということが前提です。
アスクルやカウネット1社のみの調達は危険
もしかしたら送料などの関係で1社に絞っていませんか?
疑う人が見たらとてもあやしいですよ。
以前うちの関係会社では楽天ばっかり使っている人がいて、その人は楽天ポイントを自分が集めたいから(私用で使いたいから)使っているのでは?と私利私欲のため使っているのではと疑われ、半ばクビのような状態になりました。(泣)
このように、複数の会社を使うというのは、自分の業務の公平性を保ち、自分を守るための行動でもあります。
もし、アスクルやカウネット1社しか使ってないという方は、自分自身を守るためにも 2~3社の業者を使い分けることをオススメします。
(4社以上増やすと逆に送料とかで多すぎて無駄やろといわれかねませんので、欲しい商品があるとか以外はオススメできないですね( 一一))
個人的におすすめなのは、法人向けのAmazonのAmazonビジネスです。揃わないものがないから、あちこち検索しなくて済むから便利です。詳細は下記の記事で触れています。
備品購入の基礎知識
税法などを除き、備品の購入については細かい法的なルールがあるというよりは、社内ルールに沿って運用している会社が多いと思います。
一般的な備品の購入の社内ルール
購入に際し、「備品購入 伺い」や「稟議書」などの申請書を提出を求める会社もあれば、口頭やメールで品名・目的・金額だけ上司に連絡すればOKなど様々なルールがあるようです。
個人的には、「決済者に許可を取った証拠」、「担当者や部署ごとの予算管理」ができればやり方はどれでもいいと思います。
許可を取ったかどうかはよくもめる話ですし、会社の収益管理は避けては通れません。
備品の所有に関しては、就業規則などに持ち出しや退職時の返却などを記載してい会社が多いと思います。
購入時のポイントについて
購入時のポイントは非常に難しい問題です。
会社の金で買った商品のポイントが会社の資産となるのであれば、貸借対照表に乗せる必要ありますが、記載の必要がないことからも、ポイントは会社の資産にはならないようです。
でも、個人のモノとも言い切れない。
就業規則で「ポイントは会社に所有権がある」と記載している会社もあるようで、この場合、業務上横領罪が適用されるケースもあるようです。
個人的には、「会社はポイントについて関与しない」という態度をとっている会社が多いと感じています。
クレジットカードの利用について
私用のクレジットカードで問題になるのはやはりポイントの問題だと思います。
ポイントの管理の問題や経費管理の効率化からやはり法人クレジットカードの利用が好ましいですね。