総務・経理は会社の基盤を支える重要な業務です。そのため、担当者が退職や異動になった際には、スムーズな引き継ぎが重要となります。
今回は、総務・経理の業務の引き継ぎ方について、専門的な視点から解説します。
総務・経理の業務の引き継ぎの重要性
スムーズな引き継ぎができていないと、以下のような問題が発生する可能性があります。
- 業務が滞ってしまい、会社に損害が発生する
- 業務のミスが発生し、会社に信頼を失う
- 後任者が業務を覚えるのに時間がかかり、業務効率が低下する
引き継ぎのタイミングと期間
タイミング
私の経験では分かり次第すぐスタートするのが理想です。
予定より早く辞めたいというケースは多く、少しでも引き継ぎをしておけば後々自分が楽になります。
1か月に1回という業務は少なくとも習得したいので、最低数か月前、できれば1年以上前が楽になります。
期間
理想は数年かけて1日の流れ、毎月の流れ、年間の予定を習得したいものです。
それが無理な場合、少なくとも1日、1週間、月曜月間の予定ぐらいは引き継げた方が理想的です。
引き継ぎのやり方
1つ1つマニュアルを交えながら実際にやりながら教えるのが理想的です。
引き継ぎに必要なもの
引き継ぎに必要なものをして、優先順位の高いものから列挙します。
- 年間スケジュール表
- 各データ書類の場所
- 税理士、株主などの連絡先
これに加えて次のマニュアルやチェックシートがあれば理想的です。
業務マニュアルは必要性?
マニュアルを作る人よりは作らない人の方が多かったです。
役職が上になればなるほどの引き継ぎの方がマニュアルを作られていない印象があります。これは年齢が高いせいかもしれません。
マニュアルがないと困る点は「説明をうけたことしかわからない。残された書類で推測するしかない」という点です
引き継ぎシートを作成する
分からない点をつぶしていくために、業務内容や手順を、引き継ぎシートにまとめます。引き継ぎシートを作成することで、引き継ぎの漏れを防ぐことができます。
また下のような業務区分表を作り、詳細業務をまず棚卸することでモレが少なくなります。
総務・経理の業務の引き継ぎの注意点
総務・経理の業務の引き継ぎを行う際には、以下の注意点があります。
後任者のスキルや経験を考慮する
後任者のスキルや経験を考慮して、引き継ぎ内容を調整します。後任者がすぐに業務を理解できるように、丁寧に引き継ぎを行いましょう。
引き継ぎの進捗を管理する
引き継ぎの進捗を管理することで、引き継ぎが滞っていないかを確認することができます。また、引き継ぎが完了したかどうかも、しっかりと確認しましょう。
モチベーションの問題
丁寧にマニュアルを残して、引き継ぎの期間も準備してやるというのが理想です。ただ、引き継ぎが終わるまでにモチベーションも下がりますし、やめる側からすれば早くやめてすっきりしたいというのもあります。
そのため、やめる人が毎日暇にならないように最低限の業務量を確保しつつ、引き継ぎを行うのがスムーズに引き継ぎを行うコツだと思います。
引き継ぐ経験からの感想
引き継ぐほうとしては退職が決まってと話なので、もはやどうでもいいという感じがあるんです。
なので、その会社や残した人、経営陣に対する感謝の具合や恨み度合いでどこまできちんと引き継ぐ変わっていう態度を決まると思います。
引き継がれた経験からの感想
引き継がれた時に受けたやり方は、何年かかけて少しずつ学ばせていくという考えが多かったです。
この方法は分からないことはその場で聞けるという点でとても便利ですが、年数がかかり給与・金額がかかる方法でもあります。総務の従業員が重複するためです。
引き継ぎがないときの対処法
あまり考えたくはないですが、「連絡はつかない」「何も言わずに辞めていく」というケースは少なくないです。
そういう場合の対処方法としては、
- 社内の他の人に状況を聞く
- 過去のデータ・書類を見て処理方法を推測して処理する
- 税理士、社労士などに聞きながら合法的な範囲で独自判断していく
しかないと思います。